「受け継いだ伝統を日本の未来を創る力にしたい」という思いを込めて制作した
天皇陛下御即位記念の輪島塗御朱印帳が yahoo!ニュースで紹介されました。

御神具の修復をお任せいただいている
少彦名神社様(大阪市中央区道修町)からの御依頼で制作した限定100冊は
10月22日 「即位礼正殿の儀」が執り行われる当日9時半から授与されましたが、
高御座と御張台をデザインした記念の御朱印を求めて多くの参拝者が列を作り、
1時間で終了となりました。
「このような御朱印帳は見たことがない」と大切に持ち帰る様子が報道されています。

https://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20191022-00000023-ytv-l27

https://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20191022-00000526-san-soci

 

この度、真塗(黒)と朱塗(赤)の2色の輪島塗御朱印張を
限定100冊御用意いたしました。

表は少彦名神社様の御神獣「虎」と笹のオリジナル蒔絵となっております。
金蒔絵の虎と色漆3色を使って一枚一枚手描きした笹の葉の親しみやすいデザインで
輪島塗を初めて手に取られる方にも長く使い続けていただけるようにいたしました。

裏面は金蒔絵で「少彦名神社」の角社印が入っています。

「神農さん」として親しまれる薬の神様、少彦名神社には
「即位礼正殿の儀」記念限定御朱印を求めて御参拝の列が夕方まで続きました。

輪島塗の伝統技法を守り、木地に麻布を漆で張っているところです。
寒冷紗(麻布)をのべ漆(生漆+米糊)で傷みやすい箇所を補強するために張っています。

輪島地の粉 (珪藻土を焼成粉砕した粉) を混ぜた漆で下地塗をしていきます。
工程ごとに粗さの違う地の粉を混ぜて下地を塗り重ねていく作業です。
塗り→乾燥→研ぎ→塗り→乾燥→研ぎ の様に作業は進んでいきます。

今回の記念御朱印張は100冊限定ですので、表表紙と裏表紙の2枚かける100冊分の
合計200枚を塗り→乾燥→研ぎの繰り返しは、根気のいる作業です。
特に板ものは研ぎが仕上がりを決める作業になるので手を抜くことができません。

真塗(黒)と朱塗(赤)の上塗りを施したら蒔絵付工程です。
3色の色漆を使って112枚の笹の葉を描いていきます。
1色ずつ指定の色の笹の下書きを漆で描いていきます。
根気のいる作業が続きます。

こうして仕上がった輪島塗初の御朱印帳100冊は無事に御参拝者のお手元に届きました。
読売テレビの取材に答えて下さった御参拝者の輪島塗を手にして御満足頂いている様子を拝見し、
苦労が報われた思いがいたしました。

この機会に輪島塗に興味を持っていただける方がお一人でも増え、
手に取って愛でて頂けることを願っています。
このような素晴らしい機会を頂いた少彦名神社様に心より感謝申し上げます。

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